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相性とはまことに微妙なもので、正反対の気質や性格を持つ人間同士が、わりとうまくいく場合があります。基本からいえば、似たもの同士がいいのでしょうが、似たもの同士がかえって良くない場合もあるものです。
たとえば、ケチとケチが一緒になると話が合いそうですが、あまりのケチさでお互いに相手を非難して、結局うまくいかないものです。同じ職業なら苦労がわかってよさそうですが、ごまかしがきかないために、かえって仲が悪くなったりします。そこで、正反対の組み合わせがうまくいくケースを、次に考えてみましょう。
夫が浪費家ですが、妻がしまり屋で家庭がもっているようなとき、夫が妻に感謝し、妻が他の面での夫を評価し、浪費の部分にだけ目をつぶれば、仲の良い夫婦ができあがります。もちろん、その逆で浪費家の妻としまり屋の夫でも良い。いわば金離れの具合が正反対だと、うまくいくということです。
ケチとケチは、お互いがうとましくなってダメになるか、社会性がほとんどゼロに等しくなって、世の中から孤立した生活になってしまいます。浪費家と浪費家は説明するまでもなく、お金が有り余っているのでないかぎりは、遠からず破綻するでしょう。
ネアカとネクラは、基本的にはうまくいきます。ネクラとネクラだと、当人はそれでいいかもしれませんが、これまた社会性がなくなって、窮地に追い詰められる可能性が大きいので、組み合わせとしてはバツでしょう。
ネアカとネクラの組み合わせは、正反対ゆえに出すぎたところを修正し、足りないところを補ってうまくいくものです。暗い作家と明るい奥さんがうまくいくのも、このパターンです。
漫才コンビは、だいたいこの組み合わせです。夫婦ともデブとデブというのは、まずないはずです。デブの女の夫は、たいがい痩せているものです。デブの妻もスマートです。相撲取りのおカミさんも痩せたタイプです。
身長も極端に高い人間同士、極端に低い人同士のカップルは、まず少ないもの。どっちかが異常に高い、あるいは低いとなると、その相手は普通の人がいいでしょう。両方異常はもちろんバツです。
子どもみたいな女に兄貴っぽい男、乳離れしていない男に、しっかり者の姉さん女房。こういう組み合わせは良いのです。舌足らずな話し方の歌手と、社会性もないタレントが結婚しても、うまくいかないのは、幼児性同士はバツという原則からです。
男っぽい女性は、おとなしい女性的性格の男とのほうがいいものです。女っぽい男なら、自分にない野生を持った女性を選ぶと、意外にいいカップルができあがります。
親子ほどの年の差のある組み合わせが、うまくいった例はめったにありませんが、同級生夫婦は、仲が良いときはいいのですが、一度ケンカをすると双方が譲らず、致命的になることが、よくあります。その点、少しでも年齢差があると、お互いにケンカになりません。
男が家庭的で女が仕事ができるカップルも、相性がいいものです。仕事のできる女が、仕事も家事もできない男といっしょになるとバツ。家庭経営が成り立ちません。
このようにみてくると、結論としていえば、あなたが結婚を考えるとき、興味が一致している、学歴が同程度である、育った家庭環境もよく似ている、年齢さもあまりない、といったふうに、すべてを近似値でとらえれば、うまくいくように思うのは錯覚なのです。
相性は鍵と鍵穴の関係で、鍵穴が2つも3つもあっても、鍵が何本あっても、それだけではものの用は足せないでしょう。近似値で選ぶのではなく、ときには逆転の発想をして、自分といちばん遠い存在、正反対の存在を想定してみることも大切なのです。
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